耐候性鋼の道路橋

高度経済成長の時代では、橋梁は、当初にかかる初期費用(イニシャルコスト)を優先させる考え方が一般的でした。そのため、鋼材価格は安い方がよかったのです。初期費用が大きなめっきなどの表面処理鋼板や耐候性鋼は敬遠される傾向にありました。

しかし、近年は施工後の塗装塗り替えの工費、つまり維持管理費、修繕費を含むトータルコストを考慮するようになってきています。つまり、橋梁工事コストの縮減は、規制緩和や透明性・効率性の向上による建設費(イニシャルコスト)の削減と、社会資本の機能を長期間維持するための維持管理費(メンテナンスコスト)の低減をあわせたトータルコストで考慮するようになったのです。

知多2号橋の写真1


日本で最初の耐候性鋼橋梁

そのようなわけで、塗装が不要で、メンテナンスコストが安い耐候性鋼がますます注目されています。日本の橋梁で耐候性鋼が使用され始めたのは1960年以降ですが、本格的な無塗装橋梁としては、1967年に架けられた知多2号橋が最初といわれています。

知多2号橋の写真2

知多2号橋

普通の人が見れば、小さくてなんてことない橋ですが、日本の鋼材、橋梁の歴史に名を残す有名な橋です。

サイトMENU

Copyright (C) 2006-2008 錆びない鋼|耐候性鋼を使った鋼橋. All Rights Reserved.