錆びない鋼、耐候性鋼(たいこうせいこう)を使った鋼橋の画像を並べてみました。
耐候性鋼(たいこうせいこう)とは、鋼表面に保護性錆(ほごせいさび)を形成するように設計された低鉄合金鋼です。耐候鋼、ウェザリングスチールとも呼びます。 塗装せずにそのまま使用してもあまり錆びず、またそのさびが比較的緻密な特殊な錆が生成することから、「さび」で錆を制するさびない不思議な鋼とよばれています。また、耐候性鋼の錆の色は茶褐色で非常に美しい色合いを呈しています。
本サイト【錆びない鋼|耐候性鋼を使った鋼橋】では、「さび」で錆を制するさびない不思議な鋼、「鋼耐候性鋼」のメカニズムや耐候性鋼橋の紹介をしています。
鋼橋は品質の信頼性が高く、耐震性に優れ、補強や改造が容易であるなど多くの特徴を有しています。一般に、鋼橋の防食は塗装によって行われますが、供用期間中に数度の塗替えを必要とします。塗装や再塗装に要する維持管理費低減のために、耐候性鋼を用いた無塗装耐候性鋼橋梁が建設されています。写真は『無塗装橋梁』社団法人日本橋梁建設教会より引用させていただきました。
無塗装耐候性鋼橋梁は、塗装橋梁と工費を比較すると、初期建設費で若干効果ですが、鋼橋の寿命全体(生涯)投資額では大幅に低減することが可能になり、優れた経済性を発揮します。
耐候性鋼の鋼材表面は趣のある暗褐色で、自然に調和し、構造物に安定感をかもし出す色調として、建築物やモニュメントにも利用され、好評を得ています。
写真は耐候性鋼の建築物の例です。NTT中野無線局です。景観に調和する耐候性鋼を使用することで被覆塗装が省略できます。
写真は北海道開拓百年記念塔です。経年変化により、味わい深い色調に変化しています。写真は『鉄鋼系景観材料ガイド』アーバンスチール研究会、景観材料小委員会より引用させていただきました。
建築物やモニュメントにも利用され、好評を得ています。 今後、経済性に優れ、景観に調和する無塗装耐候性鋼橋梁が幅広く採用されることが期待されます。